その1球を分けるもの


 

 

野球って1球で勝敗を分けます。

まず僕の経験を。

 

社会人野球のホンダに入社した1年目、ホンダは5年ぐらい都市対抗の本戦に進めてませんでした。

毎年プロ入りするようなタレント揃いのチームですが、なかなか勝ち切れなかったそうです。

当時の監督も勝てない状況を何とか打破したいっていう意気込みも感じてました。

 

社会人野球っていうのは全てトーナメントの一発勝負で予選を勝ち上がったチームが全国大会へ進めます。

全国大会はご褒美のような物で、プレッシャーのかかる都市対抗予選の為に1年間取り組むといっても過言じゃないです。

(女子野球もチーム数が少なく予選がない状況なので、予選が出来れば競技レベルは確実に上がると思う)

 

1年目の予選、大事なところのチャンスで打席が回ってきたんですよね。

予選ではエラーも沢山していて何とかチームに貢献したい一心でした。

追い込まれ過ぎると人って頭が真っ白になると思います。

チャンスでも『次のバッターになんとか繋ごう』って気持ちだけでした。

えいや!って思い切り振ったら詰まってショートの後ろに落ちたんです。

結局この時の得点でチームは全国大会に出場できました。

予選の打率が2割いってなかったですからね。そんな選手にチャンスが回ってきて、その1球で試合が決まるんですからね。

(野球って面白いですよね)

 

振り返ってみてもそこにはフォームも何もないんですよね。

(フォームを意識するのは練習まで)

試合になれば詰まっても間に落ちればチームは勝つし、綺麗なスイングなんて必要ない。

頭が真っ白になる状況でどれだけ勇気を振り絞れるか。

その1球を分けるのって日頃の自分なんですよ。

毎日の自分が全て出る。

だから根性って『やり続ける意思』だと思う

 

 

社会人1年目、予選を通過したホンダは5年振りの全国大会で勢いに乗り決勝まで進みました。

僕もショートで全試合でスタメンで使ってもらい、相変わらず打てなかったけどエラーをしてなかったのでホッとしてました。

決勝でホンダがリードしている試合中盤、びっくりするぐらいのイージーバウンドがショートに来ました。

よっしゃ、って思って気を抜いたんですかね。

打球の1歩目から何かが違いました。

捕球してファーストに悪送球してしまったんです。

なんてことない打球ですよ。

今でもエラーした時の観客のため息や歓声は忘れないですね。

僕のエラーから逆転されてチームは優勝を逃しました。

 

今思い出せばね、これも日頃の自分なんですよ。

試合で起きてる事って練習でも起きてる。

練習でも同じようなミスをしちゃってた。

緊張して頭が真っ白になる時に本当の自分が出てくる。

試合でエラーしない人って練習でエラーしないんですよ。

100本ノックを受けても、1本もエラーしない。

だから練習で簡単にエラーしてるうちは試合でも簡単にエラーしますよ。

それが日頃の自分なんです。

それが1球を分けるものなんだろうな。

勝ちたかったら、本当に向き合うべきなのは日頃の自分なんだよと選手には伝えたいと思っています。

 

 

コメントを残す